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賃貸トラブルQ&A・タイトルロゴ

賃貸マンション・アパートにまつわるトラブル(騒音・漏水・煙草・訪問販売・鍵の紛失・共用部分・家賃の滞納・敷金返還・原状回復等々)を、下世話に、馴れ馴れしく、クドクドと、そして極めて偏った立場で解決を試みるサイト「賃貸トラブルQ&A」。役に立つ情報より立たない情報の方が多いかも。最初に謝っておきます。ゴメンナサイ。

賃貸トラブル・ライター

賃貸トラブル・プロフィール画像

Author : ぴーたん

賃貸住宅・火災保険等に長く携わる流れ者。よく出没する場所はホームセンターの駐車場。会う人逢う人に「スマホで宅建」をゴリ押しする「松本佳也推し」でもある。最近の趣味は「拭き掃除」とのこと。

賃貸トラブルQ&A  >  敷金・原状回復  >  短期解約違約金特約のお話し

賃貸トラブル・質問

今度契約した賃貸アパートに「短期解約違約金特約」が。6ヶ月未満で退去した場合は賃料の2ヶ月分らしいんだけど…消費者契約法違反では?

賃貸トラブル・不利益特約で敗訴確定の図
賃貸トラブル・回答

業界的には和解案も出ているが…敷引特約の判例や、携帯電話会社の「2年縛り」の判例を見る限り、違法とは断定しにくいんじゃないかなぁ

これまた最近おなじみの感がある「短期解約違約金特約」
ケータイやスマホを契約する時の「2年縛り」を思い返してくれると判りやすいカモ。
賃貸だと、「半年未満は2ヶ月」とか「1年未満は1ヶ月」とか色々あるよね。
果たしてこの特約、違法か合法かってのが今回のお題だ。

①そもそも何故こんな「違約金」があるのかというカラクリ

要は、貸主の収入と支出のバランスだな。
そもそもの家賃が下落傾向である上に、賃借人の入退去があるたびに、

[1]部屋の修繕(リフォーム)を行い
[2]仲介業者に「広告料」を支払って募集を行ってもらい
[3]契約者から徴収できない場合は鍵交換代等を支払って…

ご入居頂く、って流れなんだな。この中で大きいのが「リフォーム代」と「広告料」
極めて短期間で入退去を繰り返された場合、上記二つの支払いが下がり気味の賃料収入ではペイできないんだな。

判例を紐解くまでもなく、リフォーム代は自然損耗に関しては賃料に含まれているものであり、契約者の故意または過失は別途請求できる。
また広告料は「家主の勝手でしょ」であり賃借人が負担すべきものではないという法解釈から、「短期解約違約金」は消費者契約法第九条が定める「違約金」に該当されると推測される。
「対価」と看做す法的根拠が希薄に思えるンだな。

②じゃあ2ヶ月の違約金は「平均的な損害額」を超えるのか

今ンところ賃貸では「敷引特約」という判例しか出てこないんだけど、最高裁でも敷引金の額が賃料の額等に照らし高額に過ぎるなどの事情があれば格別、そうでない限り、これが信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものということはできないという判断が下されてるんだね。
この判決では「本件敷引金の額はその3.5倍程度にとどまっており、高額に過ぎるとはいい難く」、また他所と比較しても高すぎねーだろって話になったと。

賃貸トラブル・お金の画像

要は消費者契約法第九条の「当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えてないってことなんだな。
よって第十条の「消費者の利益を一方的に害するもの」とはいえず、無効とはいえないてのが判決の要旨だ。

③ただし、事前に説明され「合意」していることがポイントだ

上の最高裁の判例を読むと「賃貸人が契約条件の一つとしていわゆる敷引特約を定め、賃借人がこれを明確に認識した上で賃貸借契約の締結に至ったのであれば、それは賃貸人、賃借人双方の経済的合理性を有する行為と評価すべきもの」とある。
つまりは色んな選択肢があって、その中には違約金等も明記されていて、それでいてその物件をチョイスしたんならあんたら合意してんだろ?ってことだな。

賃貸トラブル・重要事項説明のイメージ

…ただしこれは違約金等に違法性がない場合の話な。例の「自然損耗も入居者負担」の場合はその特約自体が消費者契約法第十条に該当する可能性が高いし、「一方的に不利な契約という旨説明した」ことを立証できないと、合意に達したとは看做されないぞ。
この辺の解釈も加味して、某類似サイト(向こうの方が老舗だけどw)では「短期解約違約金に違法性なし」って説明をしているンだろうな。

④和解に応じちゃってるケースもあるけどね

2年縛りで賃料2ヶ月分相当額を違約金とする文言「を含む」特約を削除しることにより「和解」に至ったケースもある。
だが。ぶっちゃけこれはアテにならんと思うぞ。
遅延損害金は日割り賃料の「2倍」ねって文言や(年14.6%が消費者契約法の規定なんで、とんでもない設定な)、造作買取請求権の拒否、何ら関係ない第三者が壊してもお前が支払えよ的な補修特約とか、そもそもの内容がめちゃくちゃなんだわ(笑)
和解案を蹴っ飛ばしてまで勝てる見込みはないと判断したんだろうが、もし短期解約違約金だけが争点だった場合、裁判所はどんな判断を下したのか、最後まで見てみたかったな。

【結論】「万が一」の可能性も考えて、総合的に部屋探しをしよう

ジャンル外の話になっちゃうけど、NTTドコモとauが被告となった「2年縛り」に関する裁判、高裁は「違約金は有効」という判断をしてる。つまり、ドコモとauの「勝訴」だ。
要約すると「消費者契約法第九条の違約金には該当するけど、額は高くないから第十条には反しない」ということだそーだ。
賃貸の場合でもおおよそ同じ判断が下されるんじゃないかな。

最高裁の判例じゃないけど、賃貸の部屋の数だけ契約内容があり、それらはよほどでない限り最初から明示されている。
短絡的に判断せず、更新時に必要なお金はいくらか?退去時は?違約金は?等、総合的かつ冷静に判断したいもんだ。

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