
賃貸マンション・アパートにまつわるトラブル(騒音・漏水・煙草・訪問販売・鍵の紛失・共用部分・家賃の滞納・敷金返還・原状回復等々)を、下世話に、馴れ馴れしく、クドクドと、そして極めて偏った立場で解決を試みるサイト「賃貸トラブルQ&A」。役に立つ情報より立たない情報の方が多いかも。最初に謝っておきます。ゴメンナサイ。

今度初めての部屋探しに行くんだけど、部屋の間取りや設備、日当りだけちゃんとチェックしておけば大丈夫だよね?


部屋だけ案内されて満足したらアカン!!賃貸は共用部分を徹底的にチェックだ。貸主の仕事っぷりや、入居者の大体の雰囲気が掴めるぞ
別の記事にも書いたけど、仲介業者の営業マンが案内するのは「当て物」「決め物」のセットで大体3物件。
営業マンも暇な時ならじっくり案内してくれるかも知れないけど、1月〜3月の「繁忙期」と呼ばれる時期だとそれこそ部屋ン中だけで見せて決断を迫る時もあるよな。
が、それではイカンのだ。なんとなく見逃しがちな「共用部分」に目を光らせる事によって、大家や管理会社の質、そして入居者の質が窺い知ることが出来るのだ。
①まずはエントランス。集合ポストはマンションの「顔」だ
- 集合ポストの扉が歪んだり凹んだり、変形したまま放置されていないか
- 不要な投函物が撒き散らかされていたりしないか
- チラシ専用ごみ箱がある場合、そこにチラシ以外のごみが投棄されていないか
- 大量に投函物が溜まったポストや、投函口をテープで塞がれたポストの数
- 掲示物の内容と、その古さの確認
- オートロック付の場合は、操作盤の数字キーの状態もチェック
第三者との揉め事や借金を抱えて点々としているヤツがいる場合、大抵ポストが荒らされる。入居者の質が低い=審査がユルい=近隣トラブルの原因となる、ってこった。
また大量に投函物が詰め込まれたポストは、その部屋は空室って事だ。テープで投函口を塞がれているのも同様で、その数が多ければ空室が多い=「何か問題のある物件」てことだよな。
オートロック操作盤の特定の数字キーがすり減っている場合、鍵ではなく暗証番号だけで出入りしているヤツが多数いると見ていい。その場合、オートロックの防犯性はまさに「のれん」以下だ。
②エレベータ内やその他廊下等もじっくり見よう
- エレベータホール、カゴ内の掲示物は最重要チェック項目だ
- カゴ内の臭いや汚れもチェックしよう
- 共用廊下の手摺に埃が積もっている場合、そのマンションは日常清掃されてないぞ
- その他、自転車等の私物やごみが放置されてないかも要確認
入居者全員に告知したい場合、エレベータホールやカゴの中に掲示するのが王道だ。つまり、ここの掲示物は「最重要伝達事項」だってことだ。
ここに「生活騒音」や「その他悪戯に対する警告文」「不審者情報」などが沢山貼られている場合、マトモなヤツは住んでないってことだわな(笑)
カゴ内の臭い(タバコやケモノ臭)や汚れ(タバコの焦げ跡)なんかも注視しよう。
③階段室も要チェック!!可能なら、最上階から階段で降りてみよう
- 鉄骨造の外階段の場合、サビの状態をチェック。マメで金のある貸主は、サビを放置しない
- 古い煙草の吸い殻が溜まっている場合は、不審者の出入りを疑え
放置するから錆びる。
また、排水性や防水性に問題があるから錆びてるってのもある。この場合は建設会社の手抜きが疑われるな。部屋ン中も想像できるわ(笑)
同じ銘柄のタバコの吸い殻が何本も溜まっている場合、訪問販売業者含め不審者が出入りしていると考えていい。
④駐輪場があれば、もちろん確認
- 駐輪場は整頓されているか。倒れたり、無造作に停められた自転車はないか
- 総戸数に対し、充分な広さ(駐輪可能台数)は確保されているか
マンションの総戸数は、その場で営業マンに訊けば教えてくれるはずだ。
充分な駐輪台数が確保されていない場合、貸主は契約者の利便性より利益を最優先するタイプ、と考えて間違いない。
この場合、朝夕は駐輪場が荒れ果て、自転車を停める場所がなかったり、不必要に移動されたり倒されたりで破損に繋がる可能性が高い。
⑤そしてごみ置き場。ここ重要な
- 粗大ごみが長期間放置されてるっぽい雰囲気を出してないか
- 回収日でもないのに、ごみが沢山だされてないか
- 分別回収の場合、ルールは守られているか
ごみはね、結構性格出るンだわ。
ごみ置き場が清潔でなく、またルール・マナーが守られてない場合、つまり入居者もその程度だってことだ。
案内されたら真っ先に見に行ってもいいくらい、色んなものが透けて見えるぜ。
【結論】共用部分は貸主と現入居者の「鏡」だ。見逃すな
今回挙げた項目は、入居者の質だけでなく、大家・管理会社の「巡回頻度」そして「対応能力」を窺い知る事が出来るぞ。
共用部の状態は巡回頻度に比例して向上する。再三注意されりゃ生活態度を改めるか、嫌気がさして出て行くかのどちらかだもんな。またそれなりの人員が揃ってないと巡回頻度は高められねーからさ。対応のフットワークも濃度も、それなりに上がるってワケだ。
つまり入居後にどんな対応をして貰えるかは、共用部分をチェックするだけで大体想像できるんだよ。
営業マンの口八町に乗せられて部屋の内覧だけに流されず、しっかり見極めたいところだ。