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賃貸マンション・アパートにまつわるトラブル(騒音・漏水・煙草・訪問販売・鍵の紛失・共用部分・家賃の滞納・敷金返還・原状回復等々)を、下世話に、馴れ馴れしく、クドクドと、そして極めて偏った立場で解決を試みるサイト「賃貸トラブルQ&A」。役に立つ情報より立たない情報の方が多いかも。最初に謝っておきます。ゴメンナサイ。

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Author : ぴーたん

賃貸住宅・火災保険等に長く携わる流れ者。よく出没する場所はホームセンターの駐車場。会う人逢う人に「スマホで宅建」をゴリ押しする「松本佳也推し」でもある。最近の趣味は「拭き掃除」とのこと。

賃貸トラブルQ&A  >  部屋探しの極意  >  部屋探しのベストタイミングとは?

賃貸トラブル・質問

来春新入学で、親元を離れるんだわ…部屋探しっていつ頃始めるのがベストなの?やっぱ2月から3月に掛けてかな?

賃貸トラブル・部屋探しの時期に迷うイメージ
賃貸トラブル・質問

部屋探しはあくまで「縁のもの」。どの時期に探し始めてもメリット・デメリットがあるぞ。コダワリと財布を天秤に掛けて、逆算で探すべし!!

そういやこの手の記事は書いてなかったな(笑)
質問されて「はっ」て思ったんだけど、賃貸に関わってなかったらそりゃ判らないよなぁ。
色々まとめて書きたかったんだけど思わず長々となってしまったんで、今回は「部屋探しのベストタイミングとは?」に着目しちゃう。

①部屋探しにベストな時期は、やはり1〜3月だ

【メリット】
[1]解約件数も増えるため、球数も増え選択肢が広がる
[2]退去後の改装期間を挟むので、無駄な前家賃を最小限に抑えられる
[3]更新時期が卒業時期とほぼ重なるので、余分な出費をカット出来る

【デメリット】
[A]忙しい時期なので、仲介業者の対応が雑になりがち
[B]空き予定で募集を掛け申込みが入る時期なので、部屋の内覧が出来ないまま決断を迫られる
[C]家賃や敷金・礼金等が正規条件に戻り、高額になりがち
[D]退去した後の室内の状況により、希望日から入居できない可能性がある


…デメリットの方が多いなぁ(笑)
[B]については他の記事に書いた共用部分のチェックなどを駆使して、貸主を信用するか否かだな。
深刻なのは[D]で、特に3月末空き予定の部屋の場合だ。
季節的にはギリギリまで粘る入居者の方が少ないけど、仮に前入居者が3月31日まで引っ越さなかった上に全面改装が必要だったりしたら、とてもじゃないけど入学式までの入居は不可能だ。
ウィークリーマンションを押さえる等、別途費用が必要となるね。

②賃料が底値を見せるのは11月〜12月だ

【メリット】
[1]秋の引越しシーズンの「売れ残り」だから、諸条件が下落傾向にある
[2]内覧した上で決断できるので安心度が高い
[3]オフシーズンなのでフリーレント契約や諸費用サービス等の恩恵を受けられる
[4]春になってからの、引越しの段取りを組みやすい

【デメリット】
[A]「売れ残り」「ハズレ」である側面は否めない
[B]この時期の空き予定は、騒音トラブル等潜在的な問題を抱えている可能性もある
[C]諸条件の恩恵があるにせよ、余計な前家賃は必要になる
[D]更新時期が卒業シーズンから外れるので、更新料等も余分に発生する


こちらは互角になったけど、デメリットはひとつひとつが「重い」ンだよね(笑)
本来の移動シーズン以外の空き部屋だから、そもそもの家賃が高かったとか、周辺環境があまり良くないとか、騒音等の近隣問題を抱えているとか、何らかのよろしくない理由で転居した可能性を否定できないんだな。
入居者の質を見極めたり、周辺地域を徹底的にリサーチすることが重要だ。
また諸費用が抑えられフリーレントが適用されたとしても、家賃発生は希望日より相当前倒しになるだろう。あんましオトク感ないかもね(汗)

そんで、更新料にも注目したいね。
契約始期が12月や1月だったりしたら卒業より更新が先に掛かっちゃうっしょ?なので、余計な更新料を支払うハメになる。
更新料が賃料の2ヶ月分とかだったらフリーレントの恩恵もヘチマもないよね。よくよく計算することをオススメする。

③で、結局いつがベストなの?

まずは「解約予告」の話から。
解約予告(家主に対して「引っ越します」って意思表示をするための書類ね)は契約内容によって様々だけど、単身者向け賃貸だと1ヶ月〜2ヶ月前予告が相場だわ。
つまり3月に解約しようと思ったら、早ければ1月、遅くとも2月には解約通知を提出しておく必要があるのね。
シーズン的には解約通知が到着したら即募集に入るんで、それを踏まえた上での逆算となる。

例えば進学先が遠方で、親元からはとても通学できない場合。
このケースなら「1〜2月」で、狙い目は2月末空き予定以前のもの。もしくはそれ以前の季節に探すかだ。
無論「3月末空き予定」が減る分球数は減るが、なんせ「自分の目で確認しないと」派にはこれより遅い部屋探しはオススメ出来ない。
親元からも何とか通学可能なら、球数の増える「3月末空き予定」物件を狙って「2〜3月」でも構わないぞ。

ただなんせ空き予定物件最大のデメリットは、内覧せずに決断を迫られること
設備も日当りもベランダの形状も、そんで改装の度合いも、部屋毎にチガウのが当たり前だと思って欲しいンだわ。
ベランダにしか洗濯機が置けないのに、避難ハッチが邪魔をして設置しづらいケースなんてあるあるだしさ。大体さ、仲介業者が作成する間取図面も必ずしも正確とは限らない。設備が実際と異なっている可能性だってある。

そういうバクチを避けたい人、余裕を持って部屋探しや引越しをしたい人は春の商戦を外して部屋探しした方がベターだわ。

【結論】所詮は「縁のもの」だから…

なんせさ、100%の希望を叶える物件なんて存在しないから。
所詮は「最大公約数」を取り込むためのレイアウトだし、そもそも賃貸物件なんてオーナーの「金儲けの道具」でしかないのが実際だから。
立地、間取り、設備、日当り、安全性、そんで家賃。
どこを妥協するか否か。その上で出逢う部屋なんて、結局「縁があるかないか」に集約されちゃうんだよ。
何度も書くけど、悩むようなら手付けは置かないこと。「縁がなかった」ってだけなんだからさ。

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